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岡本太郎展いきました。2022.08.15

こんにちは。矢野です。

毎週日曜日更新のラフラジ第27回が公開しました。
https://anchor.fm/laughter8

今回はお盆と芸術の話です。とは言え収録したのがお盆前だったのでほとんどお盆の話はしておらず、僕の趣味である芸術鑑賞の話ばかりです。先日友達から演劇のチケットをもらったので、初めて舞台を見に行ったのと、ちょうど今中之島美術館で岡本太郎展をやっているのでそれを見に行ってきました。内容はもちろんめちゃくちゃ良かったのですが、三輪さんから「それで岡本太郎って何がすごいの?」という質問を皮切りに僕がなんで芸術鑑賞にハマったのかということやそもそも何がいいのかということについて熱く語ってます。敷居高く感じてしまっている人にこそ聞いてもらいたい。是非どうぞ。

 

展示されている作品は全て写真撮影OKだったのですがそう言われると天邪鬼が発動し逆に撮らなくなってしまいましたが作品自体は最高です。原色を多用した作風は当時まだ日本画など淡い色使いが主流だった中でかなりセンセーショナルで賛否が巻き起こったであろうことは想像に難くありません。作風といえば原色が多用されていることともうひとつ印象的なのは「目」。目が描かれている作品も非常に多く、その目に捉えられると心の内を見透かされているようで作品の前から動けなくなることが多々ありました。

さて、そんな岡本太郎展なんですが、鑑賞を終えて興奮冷めやらぬうちにお土産コーナーに行ってしまったものですから、本3冊と展示会の画集をちゃっかり買ってしまいました。最近展示を見に行くたびに何か買ってる気がします。

岡本太郎といえば日本で一番有名な芸術家と言っても過言ではないですよね。「太陽の塔」や「芸術は爆発だ」という言葉でも有名です。ただ恥ずかしながらあまり作品に触れたこともなければ、実際どんな人だったのかということを僕はあまり知らなかったので、その興味もあり本を買ってみました。

画集は言わずもがな最高でしたが、買った3冊の本は「今日の芸術」「自分の中に毒を持て」「自分の中に孤独を抱け」。

2日とかからず3冊読み切ってしまったのですが、結論から言うと重複する内容も多いので3冊も読まなくてもいいかも。その中でどれか一つというなら「今日の芸術」を強く推します。

「自分の中に毒を持て」は以前から色んな人からおすすめされていたのですが、いわゆる自己啓発本で岡本太郎節炸裂という感じなのですが、衝撃を受けるというよりかは共感する内容が多かったです。多分「会社に務められていて、日々がルーティンワークになっていて、何と無く俺の人生これでいいのかなぁなんて考えているけど具体的には行動できないでいる」ような方が読むとものすごく刺さるんだろうなと思います。

「自分の中に孤独を抱け」も自己啓発色が強いので同じような思いを持ってる方におすすめですが、どちらかでいいかなと思いますね。

そして「今日の芸術」は上二つと重複するような岡本太郎の考え方や人生の歩み方なんかも書いてあるのですが、芸術について言及してる部分が多くて、「うまく書いちゃいけない。下手なら下手の方がいい」とか「綺麗だったらだめ」とかとにかく芸術素人やハードルが高くてなかなか美術館なんかに行けない人、絵の見方がわからない人、なんとなく高尚な趣味な感じがしてわからない人が語っちゃいけないものだと思っている人にこそ読んでもらったら、すごく心が軽くなるというか、もっと気軽でいいんだと思わせてくれる内容となっています。

特に印象に残っているのは「芸術は単数であり、複数」という言葉。
作品は作り手となる創作者がいて、その創作者が作品を世に産み落とした瞬間まず一つのものとして価値が生まれる。でもその後その作品は鑑賞する人によって感じ方が違って、鑑賞する人の数だけ作品と鑑賞する人の間に価値が生まれる。だから単数であり複数。ということはその作品は創作者と鑑賞者によって価値を生んでいることになるので、鑑賞者もその作品を作る創作者と言えるのではないかと。だから自分で絵を描いたり物を作ったりしなくても、作品を鑑賞するだけでも創作活動をしている事になるよ。(僕の見解も混ざってます)

この考えは前々から僕が漠然と感じていた芸術鑑賞の意義が腹落ちした物瞬間で1冊を通してしっかり言語化してくれた本でした。
なのでそういう意味で僕は「今日の芸術」に感銘を受けました。

ここまで読んで興味が出た方はぜひ読んでみてください。
そして岡本太郎展ぜひ行ってみてください。