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アメリカンとアメリカーノの違い2023.01.21
こんにちは。矢野です。
今朝家を出た時には雪がちらついていました。
雪を見る度に沖縄出身の友達が大学から京都にきて、初めて雪を見たと言ってはしゃいでいた姿を思い出します。そしてその姿を思い出すたびに、実際に生で体験することの大切さを考えさせられます。きっとその友達もテレビやネットで雪景色や雪が降っている様子は見たことがあったに違いない。それでも実際に生で見た時の感動はすごかった。今はなんでも携帯で調べればすぐ見ることができるし知るとこができますから、ついつい知った気になってしまうことばかりですが、自分の身体を持って体感するということを忘れてはいけないですね。
さて、知った気になってしまうといえば今日のタイトルにもあるように
「アメリカンとアメリカーノの違い」
なんですが、本当にお恥ずかしい話僕も先ほど知りました。
お店によっては同じ意味で使用されていることも多いので、どちらも「薄味のコーヒー」という意味だと認識されている方も多いと思いますがこれは半分正解で半分不正解。
アメリカンは「浅煎りのコーヒー豆を使用したドリップコーヒー」です。なので厳密にいうと薄いということではなく焙煎が浅いので苦味が少なく酸味が強いコーヒーということになります。アメリカ人が好んで飲んでいた浅煎りのコーヒーを「アメリカン」と呼ぶようになったようですが、これは和製英語なのでアメリカでは通じません。
そしてアメリカーノは「エスプレッソをお湯で薄めたコーヒー」ということで、僕含め多くの方がこの意味でアメリカンも認識していたのではないでしょうか。
ただ最近はアメリカンと表記してアメリカーノが出されているお店も多いですし、意味が広がってきていて、広く「薄いコーヒー」という意味で両方とも提供されていることも増えているみたいです。この辺りは僕が思うに浅煎りのコーヒーが市民権を得てきたことが関係しているのではないかと。サードウェーブ以降、産地ごとにコーヒーを味わう楽しみ方が広がってきて一気に浅煎りのコーヒーがメニューに並ぶことが増えました。なのでわざわざアメリカンをメニューに加えなくてもドリップコーヒーの豆を選ぶ際にラインナップに浅煎りのコーヒーがあることが当たり前になりましたので、その意味合いも変わってきたのかなと思います。
ただ厳密にはこのような差があると。
知ってたからなんやねんという話ではありますが、冒頭の話とは逆で経験則だけで物事を判断していると知らず知らずの間に認識がずれているということもあるといういい教訓になりました。
ただ一つ今回僕はこの違いをネットで調べまくったわけですが、やっぱりそれもちょっと危ないなと思いました。まず当たり前のようなことですが、多くのサイトがどれかのサイトのコピペでそのまま文章が転用されています。なんでこんなことが起こるかというと例えばクラウドワークスとかで記事作成をアウトソーシングしているところとかは「〜をテーマに○百文字以上で記事を書いてください」とかいう案件が多くて、この場合この記事を書く人もまた他の人が書いた記事を参考にしたり、そのまま流用したりして記事を作成するわけです。そうすると同じようなものができたり、その記事自体が色んな記事のつなぎあわせで生の情報が全然乗ってなかったりします。
アメリカンとアメリカーノの違いとはまた違いますが、コーヒー豆の種類を説明しているような記事にコーヒー豆の産地のフローチャート的なやつ(矢印で右に行くほど苦い、左に行くほど酸っぱいみたいなやつの中にブラジルはここ、エチオピアはここみたいに各生産地がプロットされてるやつ)がのってて、そこに説明でメキシコの豆は浅煎りに適してますみたいなことが書かれてたんですが、僕の個人的な経験上はメキシコの前は中〜深煎りで提供されているところが多いです。
おそらくこのフローチャートの画像自体はどこかのお店さんが自分の店の豆の味を説明するために作成されたもので、それを記事を作成している第三者が一般化された情報だと勘違いして勝手に使用しているのだと思います。これだけを見てもこの方が実際にはコーヒーを飲み歩いている方ではないことがわかります。
何が言いたいかというとこのようにネットの記事というのは本当に玉石混淆ですので、やっぱりちゃんと経験されている人、勉強されている人から直接聞くのが一番ではないでしょうか。とはいえネットが便利なのは事実なのでもし調べるという時には例えばコーヒーだったらコーヒー屋さんがやっているブログの記事から探してみたりすると、ある程度ポジショントークは入ると思いますが、情報の信頼性はかなり高くなると思います。