こんにちは。矢野です。
今日は起業という文脈でお話ししてみようと思います。
今までは割と開業という言い方のほうが正しいかなぁという話をすることが多かったです。ここにどんな違いがあるんだということですが、僕の感覚的にはなんとなく、開業というとお店をイメージして、起業というと会社だったり事業という申し少し広く抽象度の高いイメージ。
あとこれは僕だけかもしれませんが、なんとなく起業の方が開業よりハードルが高く感じませんか?言葉として。
起業家のことを英語でアントレプレナー、起業家精神のことをアントレプレナーシップと言い、ここ10年くらいでこの言葉が盛んに、特に教育機関を中心に聞こえるようになったかと思います。
アントレプレナーシップという言葉に聞き馴染みがない方は起業する人のための心構えみたいなイメージをする方も多いかもしれませんが、これは起業に限定したものではなく、サラリーマンにとっても今とても必要とされている精神性です。
端的にいうと「能動的に課題を発見し行動できる人」という感じでしょうか。
現代では答えよりも問題を見つける方が圧倒的に難しくなっています。世の中に腐るほど商品やサービスが溢れているからですね。各企業は今必死になってまだ解決されていない問題はどこにあるのか、潜在的な需要はどこにあるのかを探しています。
そんな中で受動的に仕事が降ってくるのを待つだけになってしまっている人間は必要なくなってきているということですね。
なのでこのような背景から僕は仕事で主に学生に向けてこのアントレプレナーシップについて講義をしたりすることが多いのですが、まあそう簡単でもありません。
みんな義務教育からの詰め込み型の教育、知識を受け取っていく受動的な状態に慣れてしまっているので、急に大学くらいから自由を渡されて、自主的に動けと言われてもできるわけないし、ましてや起業家精神なんて言われても理屈はわかってもなかなか行動には移せなくて当たり前です。
今回はちょっと照準を絞って大学でのアントレプレーシップ教育について話そうと思います。
とはいえ起業を考える皆さん、そして起業を促している側の皆さんに当てはまる話だと思います。
起業家精神を培うといっても、担当者の方はその中から何人か起業家を排出したいと考えているのが正直なところ。
いろんな現場でいろんな関わり方をしてきましたが、僕の結論は主に二つ。
1.環境
2.きっかけ
まずなんといっても環境が一番!これは全てにおいてそうですけど人間は身近にいる数人〜10人くらいの影響を受け自己を形成していると言われています。
ちょっと話がそれますが、オリジナリティみたいなものも同じです。どんなに唯一無二に見える人、話せば口から名言製造機のような人もそれまでの経験の中でいろんな人や物から膨大な影響を受けて、継ぎはぎ貼り付けを繰り返して形作られています。要はパクリ続けた延長がオリジナリティになっている。
それくらいどんな人も周囲のものから影響を受けて生きています。
学生で言うと、自分を変えたかったらまず付き合いのある周囲10人を変えてくださいと言います。
別に縁を切れと言うわけではありません。日常的に顔を合わせる人間を変えるんです。
例えば単純に仲のいい3人組で他2人が今日は授業サボろうといったら多くの人が釣られてサボってしまいます。逆に自分がサボりたいと思っても他の2人が行くと言えば嫌々いくんです。
こういうことの積み重ねが数年後圧倒的な差となって現れます。
話を戻しますが、なので起業したい、もしくはさせたい、起業家精神を意識してもらいたいと思ったら無理矢理環境を作るということがまず第一に大切です。
よく大学の取り組みで起業講座みたいなもの夏休みの間に作って外部からゲストを呼んで話を聞かせるというものがあります。(よく呼んでいただきます)
これもいいですが、これでは不十分です。その時は確かにみんなやる気スイッチビンビンになってますが、人間三日もすればその気持ちを忘れてしまいます。
なのでこのほんの少し灯った火が消えないように薪をくべ続けないといけない。
どうやって薪をくべ続けるかというと、それは実際に戦っている起業家のかっこいい背中を見せ続けるということ以外にはないと思います。間違いなくこれが一番効きます。
どれだけ起業に興味があっても身の回りの友達がみんな当たり前に就職しか考えてなかったり、実際に事業を起こしているところを目の当たりにすることがなかったり、アイデアを話す相手がいなかったら確実に自然消滅します。
そしてここが教育機関がやり切れないところです。
そんな環境の中で2番のきっかけに出会う、もしくは出会える機会を与える(これも環境)ということが大事なのではないでしょうか。ただここは誰しもが可能ではあると思うけど運の要素もあると思います。まあその運を引き寄せられるかはまた自らの行動の積み重ねだと思いますが、環境が揃ってる、機会が与えられている中で、これだと思うものに何にも出会えなかったとしたらそれはまだ今じゃなかったということでしょう。
そしてこの両方が今ではSNSで揃っているという見方をする人もいるかもしれません。
確かに今やSNSでさまざまな成功者が発信をしています。
僕もたまに見ますが、その多くが嘘ではないのですが、やはり机上の枠を出ない。実際に足を動かして行動している人が見ると発言の意図や敬意を汲み取りやすいですが、その前段階であまりああいった言葉に触れすぎるといいところだけを切り取って都合よく解釈してしまいがちです。
実際はとてつもなく泥臭いことの連続ですが、どうしてもSNSではすでにある一定の成功、認知を獲得した人しか目に入ってきません。今から始めようか、何から始めようかと考えている人が参考にするにはまだ早い。
でもどうしても環境のない人はそこに頼ってしまってよくわからないオンラインサロンに入ったりセミナーに行ったり情報商材を買ってしまったりする。
そこから成功される方もいらっしゃると思うので100%反対もしませんが、あれらはセミナーに来てもらう、商材を買ってもらうという入り口の部分でお金を得ることが目的なので、その後のことについて保証してもらうものではありません。なので注意が必要です。
ただ例えばこういったものに手を出したあと、明確な詐欺である場合を除いて、うまくいかなったときに、それをサービスの提供者のせいにして自分は悪くないんだと思ってしまうのだとしたら、あまり起業には向かないかもしれないですね。
何はともあれ、最後は自分でっせ。
でも起業に関しては入り口に立つまでは個人の気合いだけではなかなか難しいと思うなぁ